Wicle活用事例

コンバージョンを可視化するAIアナリティクス「Wicle」

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PLGで成果が出ない原因とは?5フェーズ別・意思決定の精度を上げる方法

Yoshinari Kawachi
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目次

「PLGを実践したいが、有償化が難しく実行するか悩む」

SaaS企業のマーケターやプロダクトマネージャーの中には、そんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

PLG(Product-Led Growth:プロダクト自体が顧客獲得の主役となる成長戦略)は、Zoom、Slack、Notionなどの急成長企業が採用しています。直近ではCursorがわずか12名で設立から2年弱でARR1億ドルを達成しました。

しかし実際には有償化までのハードルが高く、日本でPLGモデルを採用するSaaS企業は以前と比べて減少傾向にあります。

成功のカギは、各フェーズで適切な「意思決定」を積み重ねることにあります。 しかし、「何を見て判断すべきか」が曖昧なまま施策を進めてしまい、成果につながらないケースも少なくありません。

本記事では、PLG成功の鍵となる「顧客理解」の重要性と、SaaSビジネスの5つのフェーズごとに意思決定の精度を向上させる方法を紹介します。

PLGにおける「意思決定」の難しさ

PLGでは、プロダクト自体がユーザー獲得から収益化までを担います。そのため、各フェーズで「何を改善すべきか」「どこにリソースを投下すべきか」を判断する機会が頻繁に発生します。

ケイシー・ウィンターズ氏(元Eventbrite, Pinterest)は、「ほとんどのプロダクト・マーケチームは、顧客に提供する価値を創造、拡大することを目的として構築されています。グロースとは、より多くの人々を既存の価値に結びつけることです」と述べています。

「価値を届ける」ためには、フェーズごとに適切な意思決定を積み重ねる必要があります。 その意思決定の精度を高めるのが「顧客理解」です。

PLG成功の鍵の一つは「顧客理解」にある

PLGの本質は、プロダクト自体が顧客の獲得・活性化・収益化を担うことです。 しかし、単に無料プランを用意すれば成功するわけではありません。

PLGで最も失敗する方法は、プロダクトに「フリーミアム」や試用版を付けるだけで、ユーザーの殺到を期待することです。 成功には「顧客理解」が不可欠です。

  • 戦略策定フェーズでは、どの指標をPMFの基準とするか

  • 獲得フェーズでは、LPのどこを改善すべきか

  • 活性化フェーズでは、ユーザーがどこでつまずいているか

  • 維持・継続フェーズでは、どの顧客にチャーンリスクがあるか

  • 収益化フェーズでは、どの顧客にアップセル提案すべきか

これらの意思決定は、すべて「顧客が何をしているか」「何に価値を感じているか」を理解することで精度が上がります。

AIの進化により開発工数やマーケティング工数は劇的に削減されてきていますが、「どんな課題を感じているか」という感情や状況を想像し、事業をグロースさせる意思決定に責任を持つことはAIにはできません。

この継続的に行われる意思決定の質を向上させるのが顧客理解です。

SaaSビジネス5フェーズ別|Wicleで実現する顧客理解

SaaSビジネスの成長には5つのフェーズがあり、それぞれで異なる顧客理解が求められます。

「Wicle」は、タグを1つ設置するだけで、各フェーズに必要な顧客理解を実現します。ここでは、フェーズごとにWicleの活用方法と成果事例を紹介します。

phases

① 戦略策定(Strategy):PMF指標を探索する

項目

内容

担当者

ファウンダー、経営企画

課題

売上以外でプロダクトの価値を測る指標が定まらない。リソースをどこに投下すべきか判断できない

Wicleでできること

  • ユーザー検索・グループ検索で、定着度・売上・業界などの属性別にユーザーを抽出

  • 条件比較で、「重要行動が多い/少ない」×「利用機能数が多い/少ない」の2軸でプロット

  • 定着度分析で、新規/定着/ファン/休眠を自動可視化

活用例:開発工数をかけずにPMF指標を探索

あるBtoB SaaS企業では、「プロダクトにおける重要行動を2回以上行ったユーザー」をPMF指標として設定。Wicleで仮説・検証を繰り返し、開発工数をかけずにクイックにモニタリング指標を特定できました。

さらに、理想的な行動をしているユーザーを発見し、ヒアリング対象としてリストアップ。プロダクト改善のフィードバックを得る活動につなげました。

② 獲得(Acquisition):CVの課題を素早く検知する

項目

内容

担当者

マーケター

課題

広告流入は増えているが、LPからのCV率が低い。どこを改善すべきか分からない

Wicleでできること

  • AI要約で、週ごと・施策実施前後の数値変化を自動検知

  • ヒートマップで、クリック・スクロール状況を可視化し、離脱ポイントを特定

  • セッションリプレイで、CVしたユーザー/しなかったユーザーの行動を比較

成果事例:CVRが5倍に改善

Wicleチームでは、ヒートマップで無料登録ボタンのCTRが0.32%と低いことを発見。セッションリプレイでCVしたユーザーとしなかったユーザーの行動を観察し、「価値訴求が十分に伝わっていない」という仮説を立てました。

ユーザーインタビューで20個近くのコピーを検証し、キーメッセージとLP構成を刷新。結果、広告流入からのCVRが5倍に改善しました。

③ 活性化(Activation):つまずきポイントを深掘りする

項目

内容

担当者

プロダクトマネージャー

課題

無料登録は増えているが、初期設定率(アクティベーション率)が低い

Wicleでできること

  • ファネル分析で、利用ステップごとの離脱状況を把握

  • セッションリプレイで、離脱したユーザーの操作を動画で確認

  • n1行動分析で、特定ユーザーの行動履歴を時系列で追跡

成果事例:初期設定率が1.8倍に改善

Wicleチームでは、「初期設定を完了せずに離脱したユーザー」のセッションリプレイを観察。すると、以下の発見がありました。

  • ドキュメントページを開くが、滞在時間はわずか数秒

  • 設定完了前に、空っぽの機能ページを行ったり来たりしている

当初の仮説は「ユーザーのモチベーションが低い」でした。しかし実際は、「何をすればいいか分からず迷子になっている」ことが判明。

簡易設置ページとポップアップ誘導を導入した結果、初期設定率は1.8倍に向上しました。

④ 維持・継続(Retention):チャーンリスクを可視化する

項目

内容

担当者

カスタマーサクセス

課題

解約リスクのある顧客が分からない。打ち合わせ時のヒアリング以外に利用度合いを把握できない

Wicleでできること

  • グループ検索で、企業単位での利用状況を抽出

  • 定着度分析(ライフサイクル)で、各企業のユーザーの新規/定着/ファン/休眠を可視化

  • ユーザーリストのカスタマイズで、編集回数・活動時間など必要な情報だけを表示

活用例:トライアル企業の利用状況を可視化

あるBtoB SaaS企業では、トライアル中の顧客企業をグループ検索で抽出。ミーティング前に利用状況を把握し、事前リマインドを実施しました。

セッションリプレイで全ユーザー操作を動画で確認したところ、特定の機能で「誤った場所を何度もクリックし、迷っている様子」を発見。ユーザーのつまずきを早期に特定し、プロダクトへのフィードバックやカスタマーサクセスによる早期フォローアップにつなげました。

⑤ 収益化(Revenue):アップセル先を特定する

項目

内容

担当者

カスタマーサクセス

課題

アップセルが見込める顧客を特定できない。提案の優先順位が決められない

Wicleでできること

  • グループ詳細で、企業ごとのユーザーリストと利用状況を把握

  • 定着度分析で、定着度が高い企業・ユーザーを特定

  • n1行動分析で、高頻度利用ユーザーの具体的な使い方を確認

活用例:新たなユースケースのヒントを発見

あるカスタマーサクセス担当者が、定例ミーティングであまり発言しないユーザーの利用状況をWicleで確認したところ、実は高頻度で利用していることを発見。

ヒアリングを実施した結果、機能をカスタマイズし、想定外の使い方をしていることが判明。これは気付いていなかったユースケースであり、新たなアップセル提案や機能開発のヒントにつながりました。

フェーズ × Wicle機能 サマリー

フェーズ

担当者

主な課題

Wicle活用機能

成果

戦略策定

ファウンダー

PMF指標の探索

ユーザー検索、条件比較、定着度分析

意思決定の質向上

獲得

マーケター

CVRが低い

AI要約、ヒートマップ、セッションリプレイ

CVR 5倍改善

活性化

プロダクトマネージャー

つまずきポイント不明

ファネル分析、セッションリプレイ、n1行動

初期設定率 1.8倍

維持・継続

CS

チャーンリスク把握

グループ検索、定着度分析

優先順位の明確化

収益化

CS

アップセル先の特定

グループ詳細、n1行動分析

新ユースケース発見

PLG企業が成功確率を高めるための体験価値の設計

PLGを成功させるためには、顧客理解を高めた上で、 体験価値拡大の設計、ユーザー動機の把握と設計も重要です。

① 価値拡大までの「エスカレーター」設計

個人ユーザーからチーム、そして企業全体へと価値を拡大していく設計が必要です。

ステップ

対象

価値提案の例

Step1

個人ユーザー

「思考を整理するための開放的なフォーマットスペースが必要」

Step2

チーム

「リモートチームでブレストを簡単に楽しく効果的に行う必要」

Step3

企業全体

「生産性を向上させ、イノベーションを加速する必要」

重要なのは、各ステップで「成し遂げるべき仕事」を明確にすることです。

企業は1人の従業員が感じる価値のためだけに大きな投資はしません。 しかし、大多数の従業員がそのプロダクトから価値を得られるなら、投資する可能性は高まります。

② ユーザーの「動機・能力・権限」の考慮

PLGでは、上記エスカレーターの各段階で、ユーザーの動機、能力、権限を考慮して構築することが求められます。

要素

問い

動機

ユーザーが熱心に解決したい問題は何か?

能力

ユーザーはスムーズにプロダクトを使用し、効果を得られるか?

権限

ユーザーはプロダクトを使用するために組織内で必要な権限を持っているか?

これらの基準のうち1つでも満たせないと、PLGは勢いづく前に行き詰まる可能性があります。

まとめ:顧客理解でフェーズごとの意思決定精度を高めよう

ここまで、PLG成功の鍵となる「顧客理解」の重要性と、SaaSビジネスの5フェーズごとに意思決定の精度を向上させる方法を解説しました。

記事のポイント

  • PLG成功の鍵は顧客理解:各フェーズで適切な意思決定を積み重ねることが重要

  • 体験価値の設計:エスカレーター設計と、動機・能力・権限の考慮が必要

  • 5フェーズ別の意思決定とWicle活用術:

    • 戦略策定:PMF指標の探索 → 意思決定の質向上

    • 獲得:CVRの課題検知 → 5倍改善

    • 活性化:つまずきポイントの深掘り → 初期設定率1.8倍

    • 維持・継続:チャーンリスクの可視化 → 優先順位の明確化

    • 収益化:アップセル先の特定 → 新ユースケース発見

Wicleで意思決定の精度を高めよう

PLGの成功は、フェーズごとの意思決定の積み重ねで決まります。

そのためには、顧客が何に価値を感じているかを深く理解する必要があります。
Wicleは、タグを1つ設置するだけで、各フェーズに必要な顧客理解を実現します。
無料から利用できるのでお気軽にご活用ください。

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